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海上自衛隊呉史料館 「てつのくじら館」へ JR三江線+呉 2日目中編1

2018.02.20 20:54|関西・北陸・中国
JR三江線+呉のまとめはこちら

廃止直前のJR三江線+呉訪問 2日目中編1 海上自衛隊呉史料館 「てつのくじら館」へ
 三次→広島→呉




©google maps


さて、前編ではJR三江線に乗車。終着三次駅に到着したところまででした。
中編その1では三次から広島、そして呉へと移動。有名なてつのくじら館へ行きます。






三次→広島






私がここまで乗ってきた三江線の列車。三次到着は09:21。



この列車は折り返して、10:02三次発、石見川本行きの列車に化けます。明るいうちに三江線を走る貴重な列車。
本当なら全線を日が出ている間に乗りたかったのですが、そうすると京都に帰れなくなるという罠。悔やまれます。



さて、私が次に乗る列車はこちらです。芸備線に入る普通列車、広島行き。広島管区にありがちな赤い列車で、2両編成。
さっそく跨線橋を渡って芸備線ホームへ向かいます。



芸備線ホームから三江線ホームを。石見川本行きの列車を待つお客さんたちが見えますが、こちらも予想よりはかなり少ない人数ですね。そして若者よりも中高年が目立ちます。
最近の中高年は登山もし、鉄道にも乗りとアクティブですな。



09:28 三次 発 JR芸備線 普通(広島行き)

さて広島行きの列車に乗車。座席はボックスシート。こちらもガラガラと言って差し支えない混雑状況で実に快適です。
広島という大都市に向かう列車なのにこれはどうなんでしょう。



見えている川はお馴染み江の川。三次を出てもごく短い間だけ並走します。





井原市駅に到着。木造瓦葺で古民家のようなかわいらしい駅舎が特徴。しかし改札などというものは存在せず、素通り可能です。



残念ながら特に見どころもなく。MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島が見えてくると広島はもうすぐです。よくプロ野球中継の時に新幹線が映りますが、本当に線路のすぐそばに建つスタジアムです。
その気になれば車内からグラウンドの中も見えますよ。





11:14 広島 着

三次からは2時間弱でした。微妙な遠さ、かつ、描写するべきこともない微妙さ。
そういえば三次からずっと乗ってきた若者も結構いました。通学か遊びか分かりませんが、都会まで2時間というのは少し遠いですね。

さて、広島に到着です。実は2017年は広島と縁のある年でした。思い出すだけでも

1回目:尾道に行ってきた
2回目:JR西日本30周年記念きっぷの旅で、宮島・厳島神社
3回目:JR三江線+呉

で、今回が3回目です。これまで生きてきて一度も広島を訪れたことが無かったのに、今年だけで3回も訪問。



さて次は呉線に乗るので地下通路を通って移動。
写真で分かって貰えると思いますが、驚異的な天井の低さです。身長が少しでも高い人は容赦なく頭頂部を削られると思います。どう考えても設計ミスです。





広島→呉






さて呉線ホームへ移動。普段は山陽本線を直進して広島はスルーするので、もちろんJR呉線に乗るのはこれが初めて。海沿いを行く景色の良い路線と聞いていますので楽しみです。



11:30 広島 発  JR呉線 安芸路ライナー(広行き)

やってきたのは転換クロスの都会的な列車。そりゃあ、大都市広島と一大観光都市呉を結ぶ列車ですもんね。観光客の姿も多く見られました。



やはり呉線と言えば車窓から見える瀬戸内海でしょう!この日はお天気が微妙だったのでアレですが、晴れた日には穏やかで温かい瀬戸内の景色が楽しめるでしょう。

正面に見える島はこれまた有名な江田島。思ったより大きくてびっくり。





12:03 呉 着

ずっと来たかった呉に到着!

呉は有名な観光地なのでみなさんご存知かと思いますが、一応紹介しておきます。呉は広島県の瀬戸内側にある都市で、軍港の町として有名です。
旧日本海軍の4つの鎮守府のうちの一つ、呉鎮守府はここに置かれていました。穏やかな瀬戸内海にある良港で造船設備も整っていたので一大軍事拠点として日本海軍の中心的場所でした。

ちなみに残る鎮守府は横須賀舞鶴佐世保
実は私はこの全てに訪れたことがあるんですよね。これで鎮守府はコンプリート。あとはトラックかラバウルにでも行きましょうかね。ガダルカナルは結構です。





呉→てつのくじら館








改札を出て呉駅内へ。やはり旧軍関係の施設が有名観光地となっています。

あ、今更ですが、呉はクレと読むので注意。三国志に詳しい人はついと読んでしまいそうになるでしょうが、クレです。



幸いなことに、有名どころの観光地はJR呉駅から歩いて行ける範囲に点在しています。
ということで今回はてつのくじら館と大和ミュージアムという鉄板の施設を訪問することにします。変にマイナーな場所を訪れる前に、まずはメジャーどころを押さえておかなければ。



呉駅からてつのくじら館・大和ミュージアムへは高架の歩道橋が整備されています。1本道なので迷いません。

しかしさすが呉だと感心したのは、セーラー服姿の水兵さんが普通に歩いていること。いや、海士さんと呼ぶべきなのか。
佐世保でも似たような光景を見ましたがさすが軍港の町。



案内に従って歩くと突然ショッピングモールの中に突入させられますが、道はこれであっています。
順路を一般の店の中に作るなよ、と思わなくもないですが、気にしては負けです。



店を抜けると大和ミュージアムが正面に見えます。そして右を見ると…



普通の町の景色の中に、ドデカい潜水艦が鎮座しています。え、なにあれは。現実の光景とは思えない。

実はあれこそが今回私の目指す目的地であります。



すぐ近くにある桟橋からは江田島行きのフェリーが発着しています。
江田島と言えば旧海軍兵学校が超・有名です。数多くの海軍エリートを育成した兵学校。現在も同じ建物を使って海上自衛隊の第1術科学校として利用されています。

非常に歴史と伝統のある建物。占領軍に破壊されなくて本当に良かった。いずれ訪問してみたいですね。





さて高架を降り、大和ミュージアムの前にやってきました。玄関前にはドデカい錨が鎮座しています。
これは原因不明の大爆発で轟沈した戦艦「陸奥」の主錨。ホンモノです。



長門型戦艦である陸奥は連合艦隊の旗艦として国民にもよく知られた艦でした。極秘事項だった大和・武蔵よりよほど有名でした。

陸奥が爆沈したのは山口県柱島沖。つまり内地です。戦争によって沈没したわけではなく、原因不明の爆発で突然沈没した不遇な艦。
しかし内地で沈んだことにより、戦後、船体の引き上げ作業が行われました。



ここ大和ミュージアムには↑の画像に示してある各部品が展示されています。41 cm 主砲身、主錨、スクリュー、主舵1枚など。

実は戦艦陸奥の部品展示は、全国各地で行われています。
例えば靖国神社に小錨と14 cm 副砲。江田島に菊御紋章と主砲第四砲塔。横須賀に41㎝主砲。
京都にも、立命館大学国際平和ミュージアムに陸奥の舷窓が保存されているそうです。



こちらが戦艦陸奥の主砲。45口径41 cm連装砲4基8門。尋常ではない大きさです。こんな巨大なものが船に乗って水に浮いていることがまず信じられない。





人と比べてもその巨大さがよく分かります。こんなものを8門も搭載するとか、どれだけ大きな艦だったんでしょうか。全然想像もできません。



次はスクリューと主舵1枚です。こちらも横に人がいるので、その巨大さが分かると思います。
よく魚雷がぶち当たって破壊されがちな主舵ですが、本物はこんなに大きかったとは…。



さてそんな戦艦陸奥の遺品たちの前を通り、これまた巨大な潜水艦の前にやってきました。前を走る車がオモチャに見えます。ファインダーからはみ出る巨大さ。





実はこの巨大潜水艦こそが、本編の目的地海上自衛隊呉史料館。愛称「てつのくじら館」です。

なんと、本物の潜水艦です。海上自衛隊の潜水艦あきしおが退役した後、陸揚げされてここで展示されています。

つまり私は今から本物の潜水艦の中に入ると………!興奮してきましたぞ!!!





てつのくじら館






さっそく入館。嬉しいことに入場無料でした。入場料を800円取ってもいい出来なんですが、無料とは太っ腹。





まず館内に入ると、海上自衛隊の歴史を展示したパネルが展開されます。
海上警備隊時代から機雷掃海は切っても切り離せない関係でした。日本国自衛隊ではまだ本当の意味での戦死者は出ていませんがが、この機雷掃海で数多くの殉職者が出ている事実は、あまり知られていません。



こちらが機雷の模型。こんな小さいものでも大きな破壊力を秘めています。





20 mm機関砲が展示してありました。機雷を穴だらけにして沈めるために使用するそうです。
20 mmと言えば零式艦戦を始め紫電・雷電など様々な機体に搭載された口径と同じです。爆撃機すら落とせる口径なので、威力としては十分なものがあるでしょう。



前半は機雷についてのコーナーでしたが、ここからは潜水艦に関するコーナーが始まります。



潜水艦「くろしお」の深深度計が展示してありました。
潜水艦くろしおはアメリカから日本に貸与された潜水艦であり、旧日本海軍駆逐艦「黒潮」から艦名を受け継ぎました。

深度計の目盛りは450 メートルまでしかありませんが、実際はもっと潜れるんでしょ?
WW2の潜水艦も、スペック上の最大潜水深度は150 m程度ですが、非常時には200 m以上潜ることもあったとか。



椅子の中にジャガイモが……!

狭い潜水艦内部では、限られたスペースを有効に使うため、こういうギミックが色々と設置されているようです。
一般家庭でも使えば面白そうですね?どこに何をしまったか分からなくなりそうですが。



通常とは全く異なる潜水艦内部の生活は一体どんなものかと気になります。その中でも、やはり食事事情は興味があります。

潜水艦に限らず、海軍の艦艇では食事が唯一の娯楽的な意味合いもあります。
特に環境が劣悪な潜水艦では、せめて食事だけでもということから昔から食糧事情には恵まれていました。





食事のメニューが紹介されていました。朝食・昼食・夕食に加えて夜食まで。

朝食はトースト、生野菜、目玉焼き、フルーツなど。
昼食は米飯、焼き魚、天ぷら、揚げ物など。
夕食は米飯、ハンバーグ、カレーなど。
夜食は炊き込みご飯やラーメン、うどんなど。

ゴクリ…。



そして実際の食事の模型も展示してありました。やはり海軍と言えばカレー。
しかし質・量ともかなり充実しているように見えます。見ているだけでお腹が空いてきました。実においしそう。





潜水艦あきしおへ




さて、ここまで展示を見回ったところで、建物から外に出ました。
そこに待っていたのは…



こ、これは………。どう見ても潜水艦の外壁!

そう、先ほど道路の横に潜水艦が鎮座している奇景を紹介しましたが、これは実物・本物の潜水艦です。
潜水艦あきしお。1985年に進水、2004年に除籍した海上自衛隊の潜水艦です。

そのホンモノの潜水艦が陸揚げされ、こうして一般に無料で公開されているのです。よく考えれば凄い話。



このように船体側面に穴があけられ、内部に入ることができます。本物の潜水艦の中に入ることなど滅多に出来る体験ではありません。さっそく入場してみましょう!



スイッチやレバーなどに触らないようにとの注意が。まさか動き出したりはしないでしょうが。
もっともお台場のガンダム、あれは実は有事に動かすことが出来………おっと、この辺で止めておきましょう。



潜水艦内部に侵入!
やはりまず最初に出てくる感想は、この狭さですよ。小柄な私ですら圧迫感を感じます。向こうから人が歩いて来たら普通にすれ違うことはまず無理です。



こちらが外部に通じるハッチです。潜水艦の映画などでよく見る、クルクル回すアレも付いています。
よく急速潜航!という号令とともに艦長が海水まみれになって下りてくるシーンを見ます。



シャワーとトイレも展示してありました。トイレはまあ普通ですが、シャワールームのこの狭さ。
しかも潜水艦では真水が貴重なので、海水のシャワーなんでしょう?そんな傷口に染みそうなシャワー、嫌です。



続いてはキッチン。こちらもかなり狭いですが、この狭さで大人数の調理を出来るものなのでしょうか?
潜水艦は小さいとは言えども、100人以上もの人が生活をするわけでしょう?ファミレスみたいにチンするだけという話でもなかろうに。



こちらは…ベッドですね。三段ベッド………。

子どもなら喜んで入るかも知れませんが、筋骨隆々のむさ苦しいマッチョが、幅数十センチの空間に押し込められるとは…。寝ぼけて起き上がったら嫌というほど頭を打つでしょう。

しかしこの狭いベッドが艦内で唯一のプライベートスペース。他人と共同生活をすることに嫌悪感すらある私にはとても務まらない、過酷な仕事です。





進むと士官公室にたどり着きました。机の上にはよく海賊映画などで見る海図も。
さすがに幹部たる士官が使う部屋は多少ゆとりを持った作りになっていますね。ちなみに士官とは将校のことで、一般に3尉以上の位を言います。



しかしそんな士官でさえ、ベッドは2段ベッド。個室など夢のまた夢です。
こんな「プライベート?何それおいしいの?」という空間では私なら三日と持たないでしょう。



スロープを登り、艦首方向へ向かいます。
人が一緒に写っているからサイズ比較がよく分かると思いますが、ベッドとベッドの間の隙間の実に狭いこと。閉所恐怖症の人なら発狂してしまうかも知れません。



それっぽいレバーがありました。無駄にガチャガチャしてみたい。





さて、ここにきてようやく個室の登場です。潜水艦では唯一の個室がこの艦長室。ベッドの横に深度計・艦内電話機などが並ぶ物々しい感じにも見えます。

しかし狭いながらもベッド・椅子・テーブル・洗面所があり、落ち着ける空間になっています。一人部屋を欲するなら艦長にならないといけないとか、ハードル高すぎでしょう。今時小学生でも一人部屋を持っているというのに…。



物々しいと言えば潜水艦内部の壁面は配管むき出し。各種バルブや無数の管で埋め尽くされています。
男の子ならロマンを感じる部分ですが、よく映画とかでここから水を噴き出しているシーンを見ますよね。凄まじい水圧の水中で、いつ押しつぶされるかも分からない恐怖には想像を絶するものがあります。
海上を進む船ならまだ海に飛び降りるという選択もありますからね。潜水艦は非常時に逃げられないのが怖い。



さて見学スペースの一番前にやってきました。ここはいわゆる発令所と呼ばれる場所でしょう。
潜望鏡や操舵・各種センサー機器などがあり、一般の船でいう艦橋に当たる部分かと。





こちらが操舵部分になります。車のハンドルのようなものが付いており、運転席とよく似てます。飛行機のようなラダーも付いてますね。
左右に2つあるのは、説明を見る限り横舵と縦舵を分担するためのようです。上下左右前後と三次元に移動できる潜水艦ならではの舵です。



右に曲がることを主舵左に曲がることを取り舵というのは常識であり私ももちろん知っていたのですが、その由来までは知りませんでした。
なんと十二支が由来のようです。0時から順に子丑寅卯…と言っていくと、ちょうど3時(右にあたる)の部分が卯、9時(左にあたる)の部分が酉と。

よって卯の舵が転じて主舵酉舵が転じて取り舵と。し、知らなかった……。また一つ賢くなってしまいました。





壁面にはこれまたマニア心を擽る計器類が。ネガティブタンクではなくネガチブタンクなところがまた良い。

「ベント開け、バラスト全注水!」とか「メンタンブロー!」とか、一度でいいから号令してみたいものですな。もっともメインタンクブローをかけるような状況にはあまり出会いたくないですが。



発令所の一番の見どころはこれ。ホンモノの潜望鏡です。なんと実際に覗けます。そしてなんと動かせます。

さ、さっそく私も覗いてみましょう……。



こ、これは予想以上にクリアな視界!そして十字の目盛りがまた良い!
思わず魚雷発射管1番から6番にMk46魚雷を装填したくなってきました。



これであきしおの見学コーナーは終わりです。外に出てみると、先ほど潜望鏡で覗いたその場所が見えます。潜望鏡が結構な倍率でズームしていたことがよく分かります。





なるほど。さっき私はあの潜望鏡を実際に操作していたわけですな。ちょっとした艦長気分が味わえるので実に楽しいですね。魚雷は打てないけど。



最後の展示コーナーです。何やらあきしおを眺められる窓に、古びた双眼鏡が展示してありますが…?



これは……!なんと実際に日本海軍の潜水艦が装備していた双眼鏡じゃあないですか。

しかも伊号潜水艦400型とは!潜特型とも呼ばれ特殊攻撃機「晴嵐」が搭載出来ることから潜水空母とも呼ばれる巨大潜水艦。

伊号第四百一潜水艦はあまりにも有名です。




さて、これで中編その1「てつのくじら館」へは終了です。

いやあ、実に楽しめましたよ。事前に予習をしていかなかったのでせいぜい大和ミュージアムのおまけ程度にしか考えていませんでしたが、まさか本物の潜水艦の中に入れるとは思ってもおらず大興奮でした。

見学時間としては1時間を見ていれば良いかと思います。呉駅から歩いてすぐの好アクセスだし、大和ミュージアムとセットにしてぜひ訪れてみてください。


2日目 中編その2へ続く

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