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関西の「大回り乗車」をしてみた

2018.03.12 00:05|関西・北陸・中国
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さて突然ですが、皆さんは大回り乗車という言葉をご存知でしょうか。
大回りとはJRに設けられた『大都市近郊区間の乗車特例』のことです。
これは簡単に言うと、A駅からB駅に向かうときどのような経路を通ろうとも運賃は最短距離の分でいいよという特例です。

今回はこの大回り乗車を実際にしてみた記録を書こうと思います。








大回りとは?




いまいち言葉では説明しづらいので図で説明します。


わかやま観光情報

これは大阪周辺のJRの路線図で、この区間内なら大回り乗車が可能です。
例えば京都駅から一つ横の西大路駅に向かう場合、普通に京都-西大路間の運賃さえ払えば、図に示すように

京都→草津→柘植→木津→奈良→和歌山→大阪→西大路

延々遠回りをして乗車しても構わない、という話です。
これは鉄道に乗るのが好きな人にとってはまさにうってつけの特例です。何しろこれなら、1駅分の運賃で1日中列車に乗っていられますから。


しかしそんなうまい話があるわけがなく、色々とルール・規則があります。
よく理解しないままいい加減な知識で行うと不正乗車になる恐れがあるので、初心者の方は事前にコースをよく調べて、よくルールを調べて、規則違反にならないように十分注意する必要があります。何よりも駅員さんの迷惑になる行動は許せません。

ルールはいろいろとありますが、基本的には

・一筆書きの経路のみ有効。同じ区間を二度と通ってはいけない
・途中下車は不可
・ICカードで改札を通ると、時間制限で自動改札を抜けられない


くらいでしょうか。

ICOCAなどを使うと一定時間(2~3時間程度?)で自動改札を閉められるそうです。紙のきっぷなら今のところ閉められたことはありません。
更に言うと車内改札で不正乗車を疑われるので、鉄道員さんに無駄な労力を使わせないためにも、キチンとルールを理解して説明できるようにしておきましょう。自分の進んだルートを説明できることが最低条件です。


色々と注意しなければならないこの大回り乗車、以前から話には聞いていて興味があったので今回初めてやってみました。
実際のルートも上の図の黄色で示した線の通りに移動しました。






京都→草津→奈良




では大回り乗車記の始まりです。



2015年 8月某日 JR京都駅

初めての大回りはお馴染み京都駅からスタート。正面に見えているのは0番線。
かつてはここに寝台特急日本海などの華々しい列車たちがやってきましたが今ではサンダーバードが止まるくらい。悲しい。



11:30 京都 発 JR琵琶湖線 新快速(長浜行き)

さて京都駅からは琵琶湖線の新快速に乗車して、草津駅まで移動します。理由はもちろんJR草津線に乗るため。
ちなみに画像はサンダーバードですが、特急に乗ったわけではありません。新快速に乗りましたが、写真を撮り忘れていました。脳内補完してください。

ちなみに今回の大回り乗車なんですが、大回りと言いつつ使ったきっぷは青春18きっぷです。1回分余ってしまったので使い切ろうとしたわけです。
よって下に途中下車する写真が出てきますが、本来の大回り乗車では途中下車は不可なのでご注意ください。




11:50 草津 着

たった20分でもう草津に着いてしまいました。普通列車で京都から米原まで行くときは延々と滋賀県とかいうド田舎の駅に停車させられるのでイライラするんですが、さすがは新快速。あとは琵琶湖線内で停車する駅を草津と米原だけに限定してくれればもっといいんだけれど。

さて、わざわざ草津駅に降り立った理由は、JR草津線に乗るためです。



草津線などというマイナー路線を知っている人は非常に少ないと思うんですが、実は草津駅はJR草津線という路線の起点駅なのです。草津線は草津から柘植までを結ぶ地方交通線。いわゆる甲賀と呼ばれる場所を走ります。

電光案内に表示されている11:57 発の柘植(つげ)行きに乗車します。



JR草津線の列車が入線してきました。新快速や特急が猛スピードで走るJR琵琶湖線からはわき道にそれる格好なので、一気にローカル臭が漂ってきます。
しかし外見はどう見てもディーゼルカーなのですが、実はパンタグラフ装備なのでしっかり電化されてるんですよね。いまいち草津線の立ち位置が分かりません。



11:57 草津 発 JR草津線 普通(柘植行き)

座席はボックスタイプ。ロングシートじゃ無ければ何でもいいです。
ロングシートだと長時間座るのもしんどい・駅弁も食べにくい・景色も見えにくいと、まるで良いことがありません。





車窓は典型的な日本の夏の田園風景といったところ。
しかしこういう風景をただ眺めるだけの時間が実は贅沢なんですよね。仕事や学業に追われる日々が遠い存在に思えてくるので、日常に疲れた人こそ列車に乗ってほしい。



途中でよく分からない何かとすれ違いました。
フクロウをイメージしているのかしら。ギョロっとした目がちょっと怖い。



雰囲気ある駅舎のJR島ヶ原駅。雰囲気だけだとJR北海道にあっても似合う感じですね。

途中、貴生川駅で信楽高原鉄道線と連絡します。もともとは国鉄・信楽線でした。
信楽というとタヌキが連想されて微妙ですが、高原という響きはステキですよね。いつか乗りにいきたい。

さて12:40に終着、柘植駅に到着。柘植からは関西本線の列車に乗り換えます。



12:42 柘植 発 JR関西本線 普通(加茂行き)

柘植着は12:40なのでわずか2分の連絡。これだけ短いと接続が考慮されたダイヤなのでしょう。急いで乗り換えます。

柘植駅からは関西本線の列車に乗り継ぎます。関西本線は名古屋駅からJR難波駅という大都市同士を結ぶ路線で名前も立派なんですが、実態は近鉄に敗れ去ったただのローカル線です。1~2両編成のディーゼル列車がゴトゴト走る様はとても幹線とは思えません。



さて、そろそろお腹がすいてきました。
鉄道に乗ると運動もしないくせに食欲旺盛になるのは何なんでしょうね。一説によると振動が消化を促進するとか何とか。

そして鉄道旅行では、やっぱり駅弁ですよね。実はちゃっかり京都駅で駅弁を仕入れていました。

さて蓋を開けると…。



なかなか彩豊かでいいじゃないですか!

……まあ駅弁なんてのは雰囲気で食べるものです。普通に考えたら冷めて値段も高いただのお弁当なのですが、列車の中で食べると非常においしく感じられます。


お祭りのときの焼きそばとかそういうのと一緒です。雰囲気が大事なんですよ雰囲気が!



関西本線に入り、車窓はかなりいい感じです。
確かこれは南山城村付近の車窓です。突然車窓が開けて、木津川に沿って点在する村々が楽しめる素敵なポイントでした。一瞬のことで写真を撮れなかったのが残念。



13:35 加茂 着

関西本線の加茂駅で下車。次は同じく関西本線の大和路快速で奈良駅へ向かいます。



14:00 奈良 着

ちょっと途中下車して駅前をブラつきます。前述しましたが今回は青春18きっぷを使っているので途中下車も自由自在ですが、本来の大回りだと途中下車は出来ないので注意。

青春18きっぷだと乗り降り自由でフラッと途中下車出来るのが結構嬉しいんですよね。

まあ、北海道あたりでフラッと途中下車したらとんでもない目にあうんですけどね。この前も小幌駅で本来止まるはずの列車にスルーされた秘境駅マニアがいました。笑い話ですが、下手すりゃ死にますよ。その結果、小幌駅に特急列車が停車するという愉快な事態になったそうですが。


話が逸れました。次は奈良から和歌山に向かいます。本来奈良から和歌山に向かう場合は、大和路線と阪和線を使うべきかと思われます。紀州路快速という旅情を感じる名前の快速も走っていますし。(速度は速くない)

しかし今回は、紀ノ川沿いに沿って走るJR和歌山線を利用することにします。
時間は2時間半ほどかかるけど、いいんです。もともとローカル線に乗ろうというコンセプトなので。




奈良→和歌山→京都






14:37 奈良 発 JR桜井線・和歌山線直通 普通(和歌山行き)

先ほど和歌山線に乗ると言いましたが、実際には奈良~高田間はJR桜井線というこれまた影の薄い路線なのです。
今回私が乗る車両は桜井線と和歌山線を直通運転してくれる有能な列車。

しかし、座席は残念ながらロングシートでした。ロングシートで2時間半座りっぱなしはなかなかしんどいです。





平凡な車窓にうつらうつら…。和歌山線はこれといった特徴がない路線で、居眠りには最適です。
しかし和歌山に向かっているのに五条とはこれいかに。



ところでこの写真のおかしいところ、分かります?

写真に写っているのは近鉄の車両ですよ!
あれ?私は今JRに乗っているはずなのに…なぜ向かいのホームに近鉄が?あれれ?

ちなみに駅から時刻表の奈良県のページを見てみると、ほぼ全域が近鉄によって浸食されている様子を見ることが出来ます。奈良県は関西圏でもっともJRの力が弱い地域なんですよね。おかげでホームまで近鉄に乗っ取られている様子。



近鉄の乱入に混乱しつつしばらく走ると、高野山が左手に見えてきます。
和歌山線の線路は金剛山地と高野山に挟まれた谷の部分に敷かれています。地図を見るとまさにここを通るしかないといった感じ。





17:30 和歌山着

ウトウトしていたらいつの間にか和歌山に着いていました。これでJR和歌山線は完乗になります。
後半は紀ノ川が出てきたり、左手に見える高野山を眺めたり出来るんですが、前半は単調・平凡な景色が続いて居眠りには最適。山と山の間の谷を川と一緒に抜けて、海へと出て行くルートを通っているので、航空写真などと一緒に眺めたら楽しめるかも?


2018.2月追記。この時私は自信満々にJR和歌山線を完乗、と言いましたが、実際には乗っていない区間があります。この時見事に和歌山線の王寺~高田駅間を乗り逃しました。それに気が付いたのは3年もの年月が経ってからでした……。






和歌山からはお馴染み阪和線の紀州路快速で大阪までひとっとびです。
和歌山を出ると紀ノ川を渡河します。紀ノ川と聞くと私は鮎を連想しますねえ。

いやあ、関西圏は新快速や快速のおかげで、敦賀-京都-大阪-和歌山-神戸-姫路の移動が本当にスムーズに出来て実に便利です。私鉄としのぎを削って死闘を繰り広げてきた歴史があるので、関東のJRよりも明らかに優秀です。




以上で大回り乗車はおしまいです。
最後に恒例の、青春18きっぷのお得さ検証コーナーをやっておきます。

【本来必要な運賃】
京都→草津→奈良: 710円
奈良→和歌山: 1,580円
和歌山→京都: 1,840円
計    :4,130円

青春18きっぷの1回分は 2,370円なので、 1,760円ぶんお得に乗れました。


まあ、お得はお得ですが、これが本当の大回りなら初乗り運賃120円なので…
おっとこれ以上はやめておきましょう。


今回は青春18きっぷを使ったので車内改札は一発スルーだったのですが、実際は車内改札で引っかかるかも知れません。
しかし大回りはJRの規則でも禁止されていない(推奨はされていない)ので、一言「大回り中です」と言えば解決できるはずです。

万が一の場合に備えて自分が移動するルート図をもっておけばさらに安心ですね。もっとも国鉄時代ならいざ知らず、今時文句をつけてくる堅物はいないでしょう。たぶん。

ただし、大回り乗車はルール違反ではないですが推奨はされない行為なので、鉄道員さんの迷惑にならないように立場を弁えて大人の行動を心がけましょうね。

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Author:ハル
旅行好きハルのゆるい日常。
旅行・写真・鉄道・読書など。アウトドア派になりたいインドア派。
 *目指せJR全線完乗*


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